ホテルの怖い話短編集
あの子はそういう配慮ができないからダメなんだ。
大学時代の友人たちだって、千歳のことをうとましく感じている子は少なくなかった。
そんな千歳が一番に就職先を決めてしまったんだから、当時のメッセージグループは荒れに荒れていた。
今回千歳が失業したことで溜飲を下げた人が何人いるだろう。
私も、その中のひとりだった。
《楓:なにもないよ。先にお風呂入ってるから》
そう返信をして風呂場へ向かう。
脱衣所はないから廊下スペースで服をぬぐ。
その瞬間、どこからか視線を感じて動きを止めた。
誰かに見られているような気がする。
だけど部屋には私しかいない。
「やっぱり私、疲れてるのかな?」
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