ホテルの怖い話短編集
そう呟いて風呂場へと入ったのだった。

☆☆☆

翌日の千歳は朝からご機嫌の様子だった。
「なにかいいことでもあった?」
「うん。結構すぐにお金になるかもしてなくて」
「へぇ! もうバイト見つけたんだ?」
荷造りをしながら千歳の行動力に驚く。
この子はぼんやりしている風で、動くのだけは早い。
だから誰より先に就職先を決めることができたんだと思う。
そこは見習ってもいい部分かもしれない。
でも、このタイミングで再就職よりもバイトを選んだのが吉と出るか、凶と出るか見物だ。
ふたりで部屋を出たとき、千歳がドアに手を伸ばした後、さっとなにかを取り外してポケットに隠したのが見えた。
「今のなに?」
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