通りすがりの俺様
 


 日曜日。
 いずるが起きると、矢端たちはもういなかった。

 軽くパンなどを焼いて食べ。
 今日はダラダラするか、と思う。

 ……いや、昨日もダラダラしていたのだが、まあ、休養は必要だ。

 屋敷の中や庭を散策していると、
「なんだ、こんなところにいたのか」
と一鷹がやってきた。

「暇か」

 まあ、暇なんでウロウロしてますね、といずるは思う。

「見てください、水内さん。
 屋敷が大きすぎて裏に回ったことないから知らなかったです」
といずるは指差した。

 家の裏にすごい蓮の池があったのだ。

「……今にも成仏しそうにすごいな」

 いや、美しいではないですか。

 今日は一日、ここでぼんやりしようかなと思っていると、一鷹が言った。

「今日は俺も休みだ。
 昨日言ってたラーメン屋に行ってみたいんだが」

「今日、ラーメン屋休みです」

 あの辺、今日、水道管の工事があるらしくて、と言うと、
「使えないな、ラーメン屋……」
と一鷹が呟く。
< 195 / 307 >

この作品をシェア

pagetop