通りすがりの俺様
次の日の昼。
いずるは佐保子に渡り廊下に呼び出されていた。
確かにあまり人気はないが、まったく人が通らないわけでもないのに、何故、ここに深刻な感じの呼び出しを?
ちょっと詰めが甘いな、といずるは思う。
燦々と日が降り注いでいる窓を背に、佐保子が言った。
「いずる。
あんたにいいことを教えてあげるわ。
すべての黒幕は――
水内さんだったのよっ」
「なんだってっ!?」
と言ったのは、離れた場所で隠れて見ていた一鷹だった。
……何故、あなたが言うのですか。
「水内さんはあんたを裏切っているのよっ」
「どうやってっ?」
とついに出てきて一鷹が訊いた。