通りすがりの俺様
佐保子はそちらをチラと見て、ついでに出てきてしまった矢端も見て。
それでもなお、怯まずに言った。
「私、色々と調べ上げたのよ」
矢端が、暇なの? という顔しながら聞いている。
「いずるが持っている土地、高く売れるのに売り渋っているのよね?」
佐保子がその辺のことを知っているのは、藤間から聞いていた。
藤間の母が、佐保子に話しかけられ。
いずるの親友で全部知っている、という感じに話を振ってきたので、土地の件をしゃべってしまったそうなのだ。
「その土地に建つビルの建築を請け負っているのが、水内さんの実家の会社なのよ」
「だから?」
と一鷹が訊く。
「水内さんの実家からすれば、かなりの大きな仕事。
それで、水内さんは頑なに売ろうとしないいずるを懐柔して結婚し、その土地を手に入れようと――」
「水内さんはそんなことしないわ」
「……ずいぶんと信用してるのね」
ええ、といずるは頷いた。
「水内さんのやり口はもうわかっているから。
水内さんなら、そんなまどろっこしいことはしないわっ。
なんでもすぐに金で解決するに決まってる!」
「すごい揺るぎない自信だね」
と矢端が苦笑いしていた。
それでもなお、怯まずに言った。
「私、色々と調べ上げたのよ」
矢端が、暇なの? という顔しながら聞いている。
「いずるが持っている土地、高く売れるのに売り渋っているのよね?」
佐保子がその辺のことを知っているのは、藤間から聞いていた。
藤間の母が、佐保子に話しかけられ。
いずるの親友で全部知っている、という感じに話を振ってきたので、土地の件をしゃべってしまったそうなのだ。
「その土地に建つビルの建築を請け負っているのが、水内さんの実家の会社なのよ」
「だから?」
と一鷹が訊く。
「水内さんの実家からすれば、かなりの大きな仕事。
それで、水内さんは頑なに売ろうとしないいずるを懐柔して結婚し、その土地を手に入れようと――」
「水内さんはそんなことしないわ」
「……ずいぶんと信用してるのね」
ええ、といずるは頷いた。
「水内さんのやり口はもうわかっているから。
水内さんなら、そんなまどろっこしいことはしないわっ。
なんでもすぐに金で解決するに決まってる!」
「すごい揺るぎない自信だね」
と矢端が苦笑いしていた。