恋旅

2日目 夜デート~赤いハート~

イルミネーションの暖かな光が二人の影を優しく照らし出す中、ひまりは意を決したように、少し恥ずかしそうに口を開いた。



「ねえ、龍之介くん……。私、最初、すみれちゃんを指そうと思ってたの」



告げられた意外な言葉に、龍之介は驚くどころか、愛おしそうな笑みを浮かべて首を横に振った。



「え? いや、俺はすみれちゃんのことは好きじゃないよ。俺が好きなのは……ひまりちゃん、君だけだから」



まっすぐに向けられたその言葉と熱を帯びた瞳に、ひまりの心臓は大きく跳ね上がった。



「っ……!」



頭が一瞬で真っ白になり、顔から一気に熱が昇る。



ひまりはその場で小さく固まり、恥ずかしさのあまり文字通り立ちすくんでしまった。




真っ赤になって身動きが取れなくなっているひまりの背後に、そっと龍之介の気配が近づく。



次の瞬間、後ろから優しく包み込むように、龍之介がそっとハグをした。



耳元で掠れるような、甘く低い声が響く。



「もっと照れていいよ。俺が隠してあげるから」



その優しい温もりと不意打ちの言葉に、ひまりの胸の鼓動はもう、どうしようもなく早鐘を打っていた。
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