窓ガラスの向こうにいた恋
帰り道。

「翡翠。」

隣を歩く凪が、不意に口を開いた。

「最近さ。」
「うん?」
「澪先輩のこと見る目、変わったよね。」

思わず足が止まりそうになる。

「…そうかな。」

凪はそれ以上何も言わなかった。
ただ、少しだけ優しい笑顔で私を見ていた。

私は気づいていなかった。
澪先輩への想いが、憧れという言葉だけでは片付けられないほど、大きく育ち始めていることに。

そして、その変化に気づき始めている人が、すぐ隣にいることも。
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