天使とケサランパサランの靴屋
オルゴールの上に飾られた、小さな天使の人形。
その割れていた片方の翼には、いつの日かコーリャが粘土のようなもので、不器用ながらも一生懸命に修復した跡が残っていました。
(私のこの翼も、そして失ってしまったこの声も……本当は、いつか元通りに直る日が来るのかしら……)
そんな淡い期待を頭によぎらせながら、彼女は愛おしそうにオルゴールの飾りを見つめていました。
そうしているうちに、彼女の胸にふっと、ささやかな悪戯心が芽生えます。
ほんの少しだけ意地悪な微笑みを浮かべると、彼女はそのオルゴールを抱え直しました。
――トントントン。
愛する孫娘のサーシャに贈るための靴を仕立てていたコーリャの視界に、ふと小さな影が映り込みました。
作業台の向こう、曇りガラスの窓辺の縁に、あるはずのない「物」がぽつんと置かれているのが目に留まったのです。
コーリャは、コツンと手を止め、沈黙したままそれをじっと見つめました。
それが亡き妻との大切な思い出のオルゴールであると気づいた瞬間、彼はハッとして、いつもその品が置かれているはずの古い飾り棚へと視線を移します。
「おや、どういうことだろう? あのオルゴールが勝手に外を眺めるなんて」
その割れていた片方の翼には、いつの日かコーリャが粘土のようなもので、不器用ながらも一生懸命に修復した跡が残っていました。
(私のこの翼も、そして失ってしまったこの声も……本当は、いつか元通りに直る日が来るのかしら……)
そんな淡い期待を頭によぎらせながら、彼女は愛おしそうにオルゴールの飾りを見つめていました。
そうしているうちに、彼女の胸にふっと、ささやかな悪戯心が芽生えます。
ほんの少しだけ意地悪な微笑みを浮かべると、彼女はそのオルゴールを抱え直しました。
――トントントン。
愛する孫娘のサーシャに贈るための靴を仕立てていたコーリャの視界に、ふと小さな影が映り込みました。
作業台の向こう、曇りガラスの窓辺の縁に、あるはずのない「物」がぽつんと置かれているのが目に留まったのです。
コーリャは、コツンと手を止め、沈黙したままそれをじっと見つめました。
それが亡き妻との大切な思い出のオルゴールであると気づいた瞬間、彼はハッとして、いつもその品が置かれているはずの古い飾り棚へと視線を移します。
「おや、どういうことだろう? あのオルゴールが勝手に外を眺めるなんて」