今日も悪魔に恋してる 〜塩対応な先輩は、絶対に好きと囁かない~
8話 悪魔は浮かれない
昨日と同じように、しっかりした足取りで帰ってきた。
でも、玄関の扉を閉めた途端、昨日とは違う堪えていたものが溢れる。
「えっ……?えっ?……夢じゃないよね?」
そのままソファに倒れ込む。
眼鏡を外してクッションに顔を埋めたものの、それでも信じられなくて頬をつねってみた。
「痛い……やっぱり現実?!」
両頬をさすりながら、さっきの出来事を噛み締める。
(期間限定だけど……付き合ったんだよね)
(佐久間主任と……)
ふと、そこで重大なことに気付いた。
(……あれ?)
(主任の下の名前……なんだっけ?)
——さくま……さくま……。
(彼氏なのに、名前知らないってどうなの?!……明日確認しなきゃ)
自分でツッコミながらも、昨日とは違って口元が緩む。
ふと、まだポケットに入れたままのチョコを思い出した。
もう一度確かめるまで食べないと決めていた。
そしてあたしは、ちゃんと自分で確かめに行った。
(……もう、食べてもいいよね)
ポケットからチョコを取り出し、キャンディ包みをほどく。
口に入れると、ミルクチョコレートがゆっくり舌の上で溶けていった。
(甘い……)
触れた唇の感触が、不意に重なった。
佐久間主任との初めてのキスも、こんなふうに甘かった。
でも、玄関の扉を閉めた途端、昨日とは違う堪えていたものが溢れる。
「えっ……?えっ?……夢じゃないよね?」
そのままソファに倒れ込む。
眼鏡を外してクッションに顔を埋めたものの、それでも信じられなくて頬をつねってみた。
「痛い……やっぱり現実?!」
両頬をさすりながら、さっきの出来事を噛み締める。
(期間限定だけど……付き合ったんだよね)
(佐久間主任と……)
ふと、そこで重大なことに気付いた。
(……あれ?)
(主任の下の名前……なんだっけ?)
——さくま……さくま……。
(彼氏なのに、名前知らないってどうなの?!……明日確認しなきゃ)
自分でツッコミながらも、昨日とは違って口元が緩む。
ふと、まだポケットに入れたままのチョコを思い出した。
もう一度確かめるまで食べないと決めていた。
そしてあたしは、ちゃんと自分で確かめに行った。
(……もう、食べてもいいよね)
ポケットからチョコを取り出し、キャンディ包みをほどく。
口に入れると、ミルクチョコレートがゆっくり舌の上で溶けていった。
(甘い……)
触れた唇の感触が、不意に重なった。
佐久間主任との初めてのキスも、こんなふうに甘かった。