僕たちの余命は、一週間で一生分
「なぁ、陽菜。俺の指輪はあの男に差し出しちゃったけど……お前のそのネックレスは、どうしたんだ?」


俺の視線の先、陽菜の首元には、あの日と変わらず小さなひまわりの形をしたネックレスが揺れていた。


あの寿命買取屋は、俺の指輪を差し出しただけで二人の「一生分の人生」を返してくれた


だとしたら、陽菜のネックレスには一体どんな秘密があったんだろう


陽菜は「あ、これ?」と優しげに微笑むと、ネックレスのトップを愛おしそうに指先で触った


「実はね……私があの男の人のところに行った時、指輪を差し出した朔夜の隣で、私もこのネックレスを外して出そうとしたの。だって、これは私が初めて絵のコンクールで大賞を取った時に、自分へのご褒美で買った、命の次に大切な宝物だったから」


陽菜は少し遠い目をして、あの日、俺が気絶したあとの路地裏の光景を語り始めた


「でもね、あの男の人、私のネックレスを受け取らなかったんだ。じっと私の顔を見て、『そのひまわりは、君が未来の夢のために命を燃やした証だ。我が社がそれを奪ってしまったら、君たちが買い戻す未来の意味がなくなってしまう』って言われて。それでね、朔夜の指輪の価値がすごすぎたから、これ一つで二人分十分ですよ、って笑って指輪だけを持っていっちゃったの」
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