完璧な三神くんは、愛だけがわからない。

「……そこにいるの誰」

「……っ」


低くて重い声が、背後から響く。
その声のする方を向いて、私はさらに動揺した。


「……三神くん、」

「え、俺のこと知ってんだ」


……知っているも何も。この学校で三神くんのことをを知らない人なんかいないよ。

そう、思いながら話をすると、三神くんとキスをしていた女性は「邪魔入ってしらけたわ、じゃあね」と、苛立った様子で教室を出て行った。

大人っぽくてスタイルもいい……。
でもみかけない顔だ。三年生だろうか。


「……ごめん、邪魔するつもりじゃ……なくて、物音がしたから、気になって開けちゃったの。彼女さんにも謝っておいて……?」

三神くん彼女いたのか……。 知らなかった事実に驚きとショックを隠せない。まあそうだよね……、こんだけかっこよかったら、そりゃ彼女くらいいるよね……。

一瞬にして砕け散った私の初恋。

邪魔をしてしまった罪悪感に包まれていると、彼の口からは思いがけない言葉がでてきた。
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