隣の席の佐竹くんには…

第11章 厄介なライバル

「それでは、この割り振りで問題のない方は拍手してください」

実行委員の田中君の言葉に教室中に拍手が響く中、私は重いため息をついた。

「再来週の球技大会、総合優勝目指しましょう!」

とてもじゃないけど乗り気になれない。


休み時間。

小さくうめきながら、教室前の壁にもたれかかった。

「梅、相当嫌そうだねー」

「どっかの誰かさんに勝手にソフトボールに決められちゃうんだもんなぁ…」

てへっと、七恵が舌を出す。

「でも、練習の時ヒット出してたじゃん」

「あれはまぐれ。私足遅いし、嫌なんだけど」

「まぁまぁ。どのみち、あと個人戦しか残ってなかったじゃん。梅、個人戦だけは嫌って言ってたじゃん。それにー…」

そこまで言って、耳元に顔を近づけてきた。

「バスケの試合ちょっとだけ観にいける時間あるよ」

「……まぁ、そうだけども」

バスケの試合に出ることになった佐竹君。
そして、ライトも。

そりゃ、観たいに決まってる。

チラリと教室の中に目を向けてみる。

視線の先には、女子数名が佐竹君の席を囲んで楽しんでいる様子が目に映っている。


あの日以来、佐竹君の周りは一変した。

席は……完全に女子たちに占領されている。

こっちは毎回、追い出された気分。

「さっくん、今日の放課後遊びに行こうよー」

「えー!私も行きたーい」

楽しそうに喋る女子たち。

つい最近まで、佐竹君を"アイツ"呼ばわりしていたのに。
“さっくん”なんて呼んじゃって。



モヤモヤするな。


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