隣の席の佐竹くんには…
「あ~…でも、せっかく素敵な出会いがあったのに、諦めないとかなぁ」
「えっ!?なぜですかっ!?」
ため息混じりに呟く土屋君の言葉に、思わず声を荒げた。
「だってさー。あのイケメン先輩とライバルになるって無謀なだけじゃん」
「ん?どういうことです?」
「あの様子だとイケメン先輩、ミャーちゃんのこと好きでしょ」
は?
この人は、なに言ってるんです?
はぁ…と、ため息をつく。
「それはないですよ」
「えー?なんでそう言い切れんの?」
「実は私…佐竹さんの好きな人知ってるんです」
「そうなの?て、ことは…その言い草だと、イケメン先輩が好きな人はミャーちゃんじゃないってこと?」
「はい!」
「ふぅん?でも、あんな不機嫌になったんだろ?」
うーん、と小首を傾げる土屋君に、「とにかく!」と一喝。
「梅沢先輩のことは諦めたらいけませんよ?諦めたらそこで終わりなんですからっ!!試合と一緒です!!!」
「お、おう」と、一瞬、勢いに押され気味になる土屋。
「まぁ、松野ちゃんがそこまで言うなら…頑張ってみようかなー」
徐々にやる気が出てきた土屋君は、よし!と拳に気合いを入れた。
そんな土屋君の姿勢に、フフッと笑う。
この調子で土屋君には頑張ってもらわなければ。
私と佐竹さんの仲を邪魔する者は、すべて排除するまで。
全て排除されたとき、ようやく結ばれるの。
佐竹さんは私だけのもの…
築き上げてきた二人の絆は、絶対壊れないものなのだから。