隣の席の佐竹くんには…
「あなたたちのような方がいるから私…毎日不安でした。内緒にしていることも限界なんです。もう、私たちのことは放っておいてくれませんか?」
切なげな表情の松野さんに、女子たちは焦りの色を見せた。
「わ…わかってるよ。さっくんに迷惑かけたくないし…」
「あの…さっくん、色々と誤解して…ごめんなさい」
そう言って、女子たちはその場から急いで走り去っていった。
走り去る音が消えた頃、ふぅ…と松野さんが息をついた。
「これで、ようやく落ち着きましたね」
そう言って、松野さんはこっちに振り返ると、ニッコリと笑みを向けてきた。
その笑顔は、どこか作り物みたいで温度を感じなかった。
「ふふ…やっと誰にも邪魔されない二人の世界が作れるようになりますよ」
松野さんの言葉に、ゾクッとした。
まるで、取り返しのつかない契約をしてしまったような錯覚に陥る。
この子は、一体なにを考えているんだろう…