隣の席の佐竹くんには…


…予想外の展開になってしまった。

佐竹君と校内を周れるとは思わなかったから嬉しい。

これは、クラスの宣伝という意図があるわけで。

決して深い意味があるわけじゃない。

それは、周りが見てもわかるはず。

(佐竹君はお化けの格好してるし、私は看板持ってるもんね)

とか、頭の中で、これはやむを得ないことだと、無理やり肯定しようとする。


それでも、こんな形でも、佐竹君との時間を過ごせるのは嬉しくて、胸が躍る。


「オレ、お化けの雰囲気出せてないのかな?全然、怖がられなくて…」

結構真面目に考えていたらしい佐竹君は、雰囲気を出そうと目元を隠すように前髪の垂れ具合を調整しだした。

その姿に、フッと笑いが漏れる。

「なんか、つい最近まで前髪長かったのに、今の佐竹君の感じが、懐かしく感じる」

「あの頃に戻った気分だけど…、中身は変わってる…と思うんだけどな」

歯切れ悪く言って、苦く笑う佐竹君。


まだ、少しだけ戸惑いがあるのかもしれない。

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