隣の席の佐竹くんには…
「佐竹君、調子悪そうだったけど…大丈夫?」
「え?大丈夫だよ」
「そ、そう?」
何この変わり様は…。
変化に戸惑うものの、柔らかく笑みを浮かべる佐竹君に、心臓が跳ねる。
「梅沢さん、看板係だっけ?」
「ホントは仕掛け役だったんだけど…」
そこまで言いかけた時、
「ねーねー、さっくん!」
木内さんの明るい声が飛んできた。
「調子戻ったばっかで悪いんだけど、梅沢さんと一緒に看板持って宣伝してきてくれない?」
「「えっ」」
佐竹君と声がハモり、顔を見合わせる。
えっと…
これは…
アリなのかな?
「…梅沢さん。オレと呪縛かけに行こう」
戸惑いの中に、思いがけない佐竹君の言葉が滑り込む。
フッと笑いがもれる。
「…うん。かけに行こう」
二人で笑い合うと、教室を抜け出した。
そんな二人の姿を見送った後、
「…あいつ、完全にタガが外れてるな」
と、呆れ顔のライト。
「あの感じ…やっぱ、そういう感じ?」
と、興奮気味の桜井。
「ダダ漏れてるさっくんの笑顔やばー!あの二人の組み合わせ推せるわー」
と、ニヤニヤの木内。
三人、横一列になってそれぞれ呟いていた。