隣の席の佐竹くんには…

すぐに彼女の方に顔を向けると、軽部さんは「あ、やば…」と、気まずそうに目を逸らす。

嫌な予感がして、接客を放棄すると、教室を飛び出した。


廊下の向こうに、お化けの衣装を着た佐竹さんと看板を持った梅沢先輩の姿が見えた瞬間、足が止まった。

二人は、笑い合いながら廊下を歩いている。

(梅沢…あの女…)

あれだけ釘を刺しておいたのに、佐竹さんの隣を歩くなんて図々しすぎる。

だけど…

佐竹さんの表情が、自分といる時と、全然違う。

どうして…

ギリッと、奥歯に力が入る。


「あの二人、楽しそうだねー」

隣から土屋君の声が聞こえた瞬間、感情が弾けそうになった。

「土屋君がっ!もっと頑張ってくれないから、梅沢先輩がっっ!!」

土屋に噛みつく勢いで迫る。

「ぅえっ!?オレのせい?」


ギロリと遠目から梅沢を睨む隣で、土屋は少し考えるような顔をする。
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