隣の席の佐竹くんには…

第8章 悔しさが爆発

空気が重い。

校舎裏なんて、こんなに静かだったっけ。
さっきまでの昼休みのざわめきが、嘘みたいに遠い。

……嫌な予感がする。

別に今まで恋することに興味がなかったわけじゃない。
恋愛要素のドラマや小説も、たしなむ程度には触れている。

だから、校舎裏で好きな相手に告白……なんてベタな展開も知っている。


……そして、今。

その“ベタな場所”で、まったくベタじゃない状況に立たされている。

目の前には、機嫌の悪そうな女子二人。

これは、いわゆる「気に入らない人を呼び出して文句とか言う」面倒なやつだ。

女子Aの方が、チッと舌打ちした。

「あんたさ、ライト君のなんなの?」

「ただのクラスメイトだけど…」

ライトとはそれ以外には何もない。

「だったら、昨日二人でいたのはなんで?」

…ん?

「昨日、ライト君と多目的室に入っていく姿を同じクラスの子が見たって言ってたんだよね」

「あの教室滅多に使わないよね?二人でなにしてたわけ?」

女子Bまで攻撃態勢に入り、徐々に空気が不穏になってきた。

「何って…、ライトに頼まれて学校のパンフレット作りしてただけだよ」

「は?なんでそんな事あんたに頼む必要あんの?」

二人の過去の事を聞いてたとは言えない。

そもそも、なんでと聞かれても…

「私が暇だったから…じゃないのかな?」

「本当は何してたわけ!?」

「…んん!?」

…いやいやいや!

ちょっと待って。

この人たち、変な勘違いしてない?

ちょっとやめてよ。

変な噂が流れたら、めんどくさいことになる。
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