隣の席の佐竹くんには…
「ホントにパンフレット作りしかしてないから。ライトにも聞いてみて」

何気なく言ったその一言に、女子Aはキッと眉間にシワを寄せた。

「はぁ!?聞けないからあんたに聞いてんじゃん!今のうちにホントのこと吐かなかったら許さないから!!」
「早く説明しなよ!」

ドスを効かせた女子たちの怒鳴り声が校舎裏に大きく響く。

あぁ…この状況、どうやって抜け出そう。

昨日の誤解を解くにはどうやって説明したらいいんだろうか。

…佐竹君が好きって事を言えば切り抜けられる?

そうすれば、ライトには何の感情もないって事が伝わるかもしれない。


…あ。
でも…

それが佐竹君の耳に入って、過去のことを思い出すきっかけになったら?

それは避けなきゃ…

なら…どうしたら…。


もう、いっそのこと、背後にある校舎の窓を突き破って逃げようかな。


「黙ってるってことは、やっぱ言えない系?そういうやつ?」
「黙ってないで早く答えろよ!」

女子Aの声で、ハッと我に帰る。

つい、考えすぎてしまった。

「えっと…本当にライトとは何もなくて。そもそも、ライトのことは一ミリも好きとか思ったことないし」

「はぁ!?マジウザイんだけど!つーか、ライト君のこと軽々しく呼び捨てにしてんなよ!」

…この人、何様なんだろう。

ライトはあなたのモノじゃないのに。

そろそろ、キレそうなんだけど。

無表情で苛立ちがジワッと湧く。
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