今日の恋、予報します。
晴れのち、君
最初の予報は、月曜日の朝だった。
高校三年生になって、最初の月曜日。
私はいつもより少しだけ早く家を出た。
理由は簡単。
――好きな人に、少しでも可愛いと思ってもらいたかったから。
……べ、別に期待してるわけじゃないし。
ほんとに。
ただ、ちょっとだけ。
ほんのちょっとだけだし。
「おはよー、晴山(はれやま)」
「っ……お、おはよ!」
教室に入った瞬間、声をかけられた。
振り向く。
そこには、私の大好きな人がいた。
天野 光晴(あまの みつはる)。
明るくて、誰とでもすぐ仲良くなれて、男女関係なく距離が近い。
そして何より――
「今日、髪型違う?」
「えっ」
「なんか、いつもよりいい感じ」
「……っ」
朝一番からそれ言う!?
心臓が一気にうるさくなる。
「そ、そう? 今日ちょっと頑張ってみたんだけど……」
「やっぱり? 似合ってる」
「…………」
無理。
好き。
朝から好きが更新された。
……って、いやいや落ち着け私。
こいつはこういうことを平気で言うやつだ。
たぶん深い意味とかない。
絶対ない。
「天野くん、おはよー!」
後ろから女子の声。
「あ、おはよ」
ほら来た。
「今日もきまってんね」
「まじ? ありがと」
「昨日の数学の課題やった?」
「やったよ。見る?」
「見せて!」
はい出た。
いつものやつ。
誰にでも優しいみつはる。
誰にでも笑う天みつはる。
誰にでも距離が近い、みつはる。
……だから。
「私だけ特別とか、ないし」
小さく呟いた、そのとき。
「ん? 今なんか言った?」
「っ、な、なんでもない!」
振り向くなバカ!
聞こえるなバカ!
「そっか」
にこっと笑って、また女子の輪に戻っていく。
……ほら。
こういうとこ。
ほんと、ずるい。
ポケットの中でスマホが震えた。
《今日の恋愛天気予報》
☀️ 晴れ
『今日は、好きな人から名前を呼ばれるでしょう』
「……は?」
思わず二度見。
恋愛天気予報?
なにそれ。
詐欺?
新手の迷惑メール?
「削除、削除……」
そう思ったのに、指が止まる。
「名前呼ばれるとか、絶対ないし」
だってあいつだよ?
あのみつはるだよ?
誰にでもあんな感じだし。
「はぁぁぁ……」
ため息、止まんないや。
高校三年生になって、最初の月曜日。
私はいつもより少しだけ早く家を出た。
理由は簡単。
――好きな人に、少しでも可愛いと思ってもらいたかったから。
……べ、別に期待してるわけじゃないし。
ほんとに。
ただ、ちょっとだけ。
ほんのちょっとだけだし。
「おはよー、晴山(はれやま)」
「っ……お、おはよ!」
教室に入った瞬間、声をかけられた。
振り向く。
そこには、私の大好きな人がいた。
天野 光晴(あまの みつはる)。
明るくて、誰とでもすぐ仲良くなれて、男女関係なく距離が近い。
そして何より――
「今日、髪型違う?」
「えっ」
「なんか、いつもよりいい感じ」
「……っ」
朝一番からそれ言う!?
心臓が一気にうるさくなる。
「そ、そう? 今日ちょっと頑張ってみたんだけど……」
「やっぱり? 似合ってる」
「…………」
無理。
好き。
朝から好きが更新された。
……って、いやいや落ち着け私。
こいつはこういうことを平気で言うやつだ。
たぶん深い意味とかない。
絶対ない。
「天野くん、おはよー!」
後ろから女子の声。
「あ、おはよ」
ほら来た。
「今日もきまってんね」
「まじ? ありがと」
「昨日の数学の課題やった?」
「やったよ。見る?」
「見せて!」
はい出た。
いつものやつ。
誰にでも優しいみつはる。
誰にでも笑う天みつはる。
誰にでも距離が近い、みつはる。
……だから。
「私だけ特別とか、ないし」
小さく呟いた、そのとき。
「ん? 今なんか言った?」
「っ、な、なんでもない!」
振り向くなバカ!
聞こえるなバカ!
「そっか」
にこっと笑って、また女子の輪に戻っていく。
……ほら。
こういうとこ。
ほんと、ずるい。
ポケットの中でスマホが震えた。
《今日の恋愛天気予報》
☀️ 晴れ
『今日は、好きな人から名前を呼ばれるでしょう』
「……は?」
思わず二度見。
恋愛天気予報?
なにそれ。
詐欺?
新手の迷惑メール?
「削除、削除……」
そう思ったのに、指が止まる。
「名前呼ばれるとか、絶対ないし」
だってあいつだよ?
あのみつはるだよ?
誰にでもあんな感じだし。
「はぁぁぁ……」
ため息、止まんないや。
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