今までも、これからも。
序章 好きな人
ふわっ、と窓からの風が私の髪をなびかせた。
空を見れば、雲ひとつない青空だ。
そして風とともに私のいる病室に入ってくるのは、「あはは!」と楽しく笑いながら走って下校する小学生の集団の声。
私はその姿を見て、胸がちくりと痛む。
私からしたら、彼らの姿は私の思い描いていた青春そのもので、まさに今の空の色のよう。
「ー…羨ましいな」
思わずふと漏れた独り言に、私ははっとする。
駄目だ。弱気になっちゃ。
いつか私も体が元気になったら、ああいうことやるんだ。
そう、お母さんと約束したじゃないか。
それでも、と思ってしまう。
私はいつまで、この病室という監獄にいるのだろうか。
小さい頃から、ずっと入退院を繰り返してきた。
家にいる時間よりも、病院で過ごしてきた時間のほうが確実に多い。
これ以上彼らを見ていたら、もっと気分が重くなってしまうだろうと思い、カーテンを閉めようと立ち上がった。
するとそのとき、病室のドアがコンコンと鳴った。
誰か私の様子をよく見に来る看護師さんだろうと思い、「はあい」と呟く。
ドアが開かれ、そこに立っていたのは私の予想していた人とは違う人だった。
「えっー…」
「やっほー、萌奈。久しぶりだな。元気にしてたか?」
「涼介くん!」
まさかの姿に、思わず頬が緩むのがわかった。
涼介くんは、私の家の隣に住む8歳年上のいわゆる幼馴染だ。
「うそー!来てくれたの?」
「うん。今日、部活なくなったからさ」
涼介くんは、バドミントン部に入っている。そして、一昨年中学では3年生の先輩が引退してからはキャプテンをしていたくらいだ。
空を見れば、雲ひとつない青空だ。
そして風とともに私のいる病室に入ってくるのは、「あはは!」と楽しく笑いながら走って下校する小学生の集団の声。
私はその姿を見て、胸がちくりと痛む。
私からしたら、彼らの姿は私の思い描いていた青春そのもので、まさに今の空の色のよう。
「ー…羨ましいな」
思わずふと漏れた独り言に、私ははっとする。
駄目だ。弱気になっちゃ。
いつか私も体が元気になったら、ああいうことやるんだ。
そう、お母さんと約束したじゃないか。
それでも、と思ってしまう。
私はいつまで、この病室という監獄にいるのだろうか。
小さい頃から、ずっと入退院を繰り返してきた。
家にいる時間よりも、病院で過ごしてきた時間のほうが確実に多い。
これ以上彼らを見ていたら、もっと気分が重くなってしまうだろうと思い、カーテンを閉めようと立ち上がった。
するとそのとき、病室のドアがコンコンと鳴った。
誰か私の様子をよく見に来る看護師さんだろうと思い、「はあい」と呟く。
ドアが開かれ、そこに立っていたのは私の予想していた人とは違う人だった。
「えっー…」
「やっほー、萌奈。久しぶりだな。元気にしてたか?」
「涼介くん!」
まさかの姿に、思わず頬が緩むのがわかった。
涼介くんは、私の家の隣に住む8歳年上のいわゆる幼馴染だ。
「うそー!来てくれたの?」
「うん。今日、部活なくなったからさ」
涼介くんは、バドミントン部に入っている。そして、一昨年中学では3年生の先輩が引退してからはキャプテンをしていたくらいだ。