今までも、これからも。
高校も、バドミントンが強いところに入った。
住んでいるところから少し遠い学校だったので引っ越してしまったから、こうして会う回数は少なくなってしまった。
だけど、涼介くんは必ず2週間に一回は病室に顔を出してくれる。
「来てくれて嬉しい!」
「俺も、萌奈に会えて嬉しいよ」
そういうことをさらっと言う涼介くんは、本当にずるいと思う。
8歳年下の私のことを、本当に子供扱いしかしない。
そりゃあ、高校1年生16歳の涼介くんからしたら、小学2年生8歳の私なんて子供だろうけどさ?
この病室での生活の苦しさを紛らわせてるのは本であって、そこで『恋』というものは勉強しているんですよ。
だから、私は涼介くんが思っているよりは子供じゃない…って思いたい。
「萌奈、今日翠さん来る?」
翠さんというのは、私のお母さんのことだ。
「ううん。今日は仕事が遅くまであるから来れないって」
「そっか。定期検診は?何時から?」
「6時くらいからだから、まだあと2時間はあるよ」
「そっか、よかった」
いきなりどんなことを聞いてくるのだろう?
訳も分からず涼介くんのことを不思議に思って見ていると、ふと涼介くんがスクールバッグから何かを取り出した。
「萌奈、手出して」
「えっ?なに??」
「いいから」
「えっ、わかった。うん」
思わず目をつぶって両手を差し出すと、手にかさっと軽く何かがのった。
「えっ、まって、怖い!虫じゃないよね!?」
「違うよ!まあいいから見てみな」
恐る恐る目を開けて見てみると、私の好きなお菓子がのっていた。
「えっー」
「それ、萌奈が好きなお菓子。ほら、病院食美味しいけどさ、やっぱり自分の好きなもの食べたいー!ってこの前言ってたじゃん。さすがにパンケーキとかは大きくて持ってこれないからさ、お菓子ならバレないかと思って」
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