あの空の下、誓った約束。

第六話

なんとか修学旅行一日目を終えた。

今日はなるべくるきたちとはかかわらないようにして過ごしたら、るきたちと絡む前のように平和に過ごせて、やっぱりこっちの方がいいんだな、と思った。
欲張って人と関わろうとしなければいいのだ。

でも、るきたちを避けるのも大変。だからあと二日続けるのは大変だが…。

ほかの人に気を遣わせるよりも、自分で動く方が絶対いいもんね。

がんばろ。

翌日。

今日は私服デーである。
女子たちは全員楽しみにしているのだ。

八神君の私服を。

「八神君やっぱおしゃれそうだよねー!!」
「え、それな?」
「私服ダサかったらどーする!?」
「それもそれでギャップがかわちい…。」
「えたしかに…。」
「何着ても騒がれちゃうなんて罪な男すぎでしょ笑」

女子たちは朝から八神君の私服の話題で持ちっきり。

…。まあでもちょっと八神君の私服は気になる。

「ここなー」
「る…るきどうした?」
「ごめぇんるきさ、部屋にコームおいてきちゃって!とってきてほしいなあ」
「…いいよ」
「ここな神!一生一緒にいよ!」
「…」

コームぐらい自分でとりに行けば…。てかコームとか最悪いらないよ…。
まあでも、るきは前髪命だろうしな。


「るきたちの部屋についたはいいけど、コームなんて…」

…どこにもない。

しょうがない。帰ろう…

あ、でもるき前髪直したいだろうな、いやだろうけど私のを持っていこう…

と、ドアを開けた瞬間悲劇が起こった。

「キャッ」

上から水が…。

やられた、のか。

最初から私をずぶぬれにさせるために…。

まあいいや、どうせ乾くだろうし。

「おい。」

誰かの声がした。
この声は、八神、くん?
なんでここに…。

「なにやってんだよ、ずぶぬれじゃん」

私服、普通にかっこいいじゃん。

八神君のすがたをみて少し腰を抜かしてしまった。

「…やっぱ杉本にやられたのか?」
「違うよ。るきじゃない。自分で水をぶちまかしただけだからだいじょ…」
「なんで、そうかばうんだよ、いじめられてるんだろ?」

気づいて、たの?
もしかして、八神君、私を追いかけて…?

…なわけないか。
ただたまたま見つけただけ。
きっとそう。

「とりあえずこれ着ろ。」
「…え?」

八神君は自分のパーカーを脱いで、私に渡してきた。

「…ありがと。」

私のこと嫌いなくせに優しくしてくる。

やっぱり、よくわからない人だ。
< 6 / 6 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

青春×6
Meai/著

総文字数/15,345

ノンフィクション・実話16ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
中学校の制服は、思っていたより少しだけ大人っぽかった。 鏡の前でリボンを直しながら、私は深呼吸をする。 「今日から中学生かぁ……」 期待と不安がぐちゃぐちゃに混ざっていたあの日。 まだ私は知らなかった。 この学校で、 たくさん笑って、 たくさん泣いて、 そして―― 恋をするなんて。
あなたに会えて。
Meai/著

総文字数/6,428

恋愛(ラブコメ)2ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ずっと笑っていたはずなのに、気づけば「笑うこと」が一番怖くなっていた。 誰にも必要とされていない。 私がいてもいなくても、誰も気づかない。 そう思い込みながら、毎日をただ流されるように生きていた。 そんな私とクラスの中心にいる湯浅くんが、まさかの文化祭実行委員に選ばれるなんて── 最悪で最終的な“運命のくじ”だったはずなのに、彼と一緒に過ごす放課後が、私の世界をゆっくりと変えていく。 人前では騒がしくて明るいのに、誰よりも周りをよく見ていて、時々ふと見せる優しい横顔。 あのとき笑うことが怖かった私に、湯浅くんは何をくれるんだろう。 正反対の2人が文化祭を通して少しずつ近づいていく中で、 彼の“たったひと言”が、止まったままだった私の時間を動かし始める。 ──あの日、あなたに会わなければ、私はきっと今も自分を嫌いなままだった。
完璧王子の幼馴染は、なぜか私から離れたがらない。
Meai/著

総文字数/9,787

恋愛(学園)11ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
──幼なじみ設定が最強な理由── この組み合わせが特に魅力的なのは、二人の関係に“積み重ねた時間”があるからだ。 幼いころから互いを知ってきたという前提は、ヒーローの重すぎる愛に説得力を持たせ、読者が「ここまで執着してしまうのも仕方ない」と感じられる大きな武器になる。幼なじみという過去の繋がりは、彼の狂気じみた独占欲さえも自然に見せてくれる。 そしてこの設定で特に映えるのが、ヒロインの“芯の強さ”だ。 ヒーローから強烈な愛情を向けられても、ヒロインはただ怯えるだけでも流されるだけでもない。自分の気持ちをしっかり持ち、相手と向き合い、自分の意思で未来を選ぼうとする。その姿があるからこそ、重い愛をぶつけてくるヒーローの存在が一層際立ち、二人の緊張感はドラマチックに高まっていく。 また、幼なじみならではの“狂気のリアリティ”も描きやすい。 「昔の君を一番知っているのは俺だ」 「君は俺だけ見ていればいい」 そんな過剰な独占欲も、幼い頃からヒロインを見てきたヒーローなら自然に受け入れられる。彼が恐れているのは“恋人を失うこと”ではなく、“昔から大切にしてきた唯一の存在を奪われること”だからだ。 さらに、ヒロインの成長も描きやすい。 過去の弱い自分と今の自分を照らし合わせながら、ヒロインはヒーローと向き合う中で少しずつ変わっていく。「ただ愛される存在」で終わらず、“自分の意思で恋を選ぶヒロイン”へと成長していく姿は、物語に深い厚みを生む。 最終的にこの二人が目指すのは、支配でも依存でもない。 ヒーローの重い愛と、ヒロインの揺るがない芯がぶつかり合い、やがて互いを支え合う“対等な関係”へと辿り着く。 幼なじみという深い繋がりだからこそ、衝突も葛藤も和解もすべてが濃密で、読者を強く惹きつけるのだ。 このテーマは、愛の重さ・成長・絆の深さをすべて描ける、非常に完成度の高い設定である。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop