僕らのノイズ ※最後の願いは、よく考えたうえで送信してください。
定演前最後のリハーサル後。
休憩時間中の今、私は控室の廊下の壁にもたれかかりながら、無機質な目の前の壁を見つめていた。
歌うことだけを考えていて、勉強がおざなりになった中学時代。
朋美と一緒にニコイチだと呼ばれていた高校一年生の頃。
大事な大会前に、自己中心的な考えで突っ走って、周りを巻き込んでしまったうえ、事故で居場所を失ったこと。
大好きで、大切だと思い込んでいたはずの存在に、いじめられるようになったこと。
「もう全部どうでもいい、どうにでもなればいい」と投げ出して、すべてを諦めていたこと。
そして――タツさんのこと。
守りたかったのに、助けたかったのに。
私は結局、タツさんを助けられず、最後の願いも自分の都合を優先させたこと。
" 自分を偽らずに素直に生きて、愛されたい "
最後に、そう願ったこと。
今、その最後の願いを叶えている途中だということ。
この選択が正しいかどうかなんて、今はわからない。
ただ一つ、言い切れると思うこと。それは、私が選んだその選択の正しさがどうであれ、あの場所で私が――私たちが生きていたことは、何も、変わらないということ。
私が、私の人生を生き続けるためには、そうであってほしいと思う。
タツさんに出会っていなければこんなことを思うことは、きっと、ありえなかった。
進学したら、私は、二度と人前では歌わない生活になる。そう、決めている。
実習で忙しいと聞いている資格を取得する以上、サークルや同好会には参加している余裕がないだろうから。
「……歌い続けたかったな」
特定の誰に宛てるでもなく。でも、もしかしたら、将来の自分に向けて呟いたのかもしれない。
天井を見上げながら自然と発した言葉は、私がいくら手を伸ばそうとしても、決して届きそうにない高いところへ、消えていった。
休憩時間中の今、私は控室の廊下の壁にもたれかかりながら、無機質な目の前の壁を見つめていた。
歌うことだけを考えていて、勉強がおざなりになった中学時代。
朋美と一緒にニコイチだと呼ばれていた高校一年生の頃。
大事な大会前に、自己中心的な考えで突っ走って、周りを巻き込んでしまったうえ、事故で居場所を失ったこと。
大好きで、大切だと思い込んでいたはずの存在に、いじめられるようになったこと。
「もう全部どうでもいい、どうにでもなればいい」と投げ出して、すべてを諦めていたこと。
そして――タツさんのこと。
守りたかったのに、助けたかったのに。
私は結局、タツさんを助けられず、最後の願いも自分の都合を優先させたこと。
" 自分を偽らずに素直に生きて、愛されたい "
最後に、そう願ったこと。
今、その最後の願いを叶えている途中だということ。
この選択が正しいかどうかなんて、今はわからない。
ただ一つ、言い切れると思うこと。それは、私が選んだその選択の正しさがどうであれ、あの場所で私が――私たちが生きていたことは、何も、変わらないということ。
私が、私の人生を生き続けるためには、そうであってほしいと思う。
タツさんに出会っていなければこんなことを思うことは、きっと、ありえなかった。
進学したら、私は、二度と人前では歌わない生活になる。そう、決めている。
実習で忙しいと聞いている資格を取得する以上、サークルや同好会には参加している余裕がないだろうから。
「……歌い続けたかったな」
特定の誰に宛てるでもなく。でも、もしかしたら、将来の自分に向けて呟いたのかもしれない。
天井を見上げながら自然と発した言葉は、私がいくら手を伸ばそうとしても、決して届きそうにない高いところへ、消えていった。