めじるしチャームの怪
「うん。ありがとう」
怪我が治って数日ぶりに学校へ行くと、廊下を見知らぬ女の人が歩いているのを見かけた。
手には大きな紙袋を下げていて、顔はすごく疲れている。
「あの人誰?」
教室に入って陽太郎に聞くと「隣のクラスの子の母親だよ」と、教えてくれた。
だけどその陽太郎の表情もどこか暗い。
「なにかあったの? すごく疲れた顔してる人だったけど」
「忘れたのか? 隣のクラス、もうひと月以上来てない子がいただろ」
「そうなんだ?」
自分の家のことで手一杯で、他のクラスの子のことなんてなにも知らない。