めじるしチャームの怪

「嘘だ……こんなの嘘!」
お父さんとお母さんが墓石に手を合わせて歩き去って行く。
「待ってよお父さん! お母さん! 私も一緒に帰る! 家に帰りたい!」
歩き出そうとしたけれど、足が動かなかった。
足元を見るとめじるしチャームが転がっている。
それが私をここへつなぎとめている。
「いやだ! こんなところにひとりは嫌! 離して、離してよぉ!!」
私の叫び声は降りはじめた雪に溶けて消えて行く。
「帰りたい……帰りたい……」
いくら願っても、めじるしチャームは墓石の前から動くことはなかったのだった。



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