めじるしチャームの怪
「本当ね。まさかあんな事故に遭うなんて」
ふたりの頬に涙がこぼれる。
「事故ってバスの事故のことだよね? 私は大丈夫だったんだよ。だって、ここまで走って来たんだから」
説明しながら自分の体を確認した途端、頭の中が真っ白になった。
起き上がったとき少しも痛くなかった。
だから怪我なんてほとんどしなかったんだと思った。
それなのに……。
逆向きに折れ曲がった右足。
服はボロボロに避けて血が沢山ついている。
破れた服をめくりあげてみると、あちこちに深い傷ができて内臓が飛び出している。
こんなので走るなんて、できっこない。
だとしたら、私は……?