めじるしチャームの怪
でも知っている。
優しいふりして陰では僕たち兄弟のことを『可哀そう』だと噂していること。
そりゃあ、お父さんが病気になってからは我慢することが増えてきて悔しい気持ちにも沢山なる。
だけど僕は『可哀そう』なんかじゃない。
兄弟もお母さんもいて、学校にも行くことができている。
だから『可哀そう』なんかじゃないのに!
グッと握りこぶしを作ったとき、妹が近づいてきた。
「お兄ちゃん、お腹すいた」
その言葉にフッと全身の力が抜けていく。
どれだけ心がささくれ立っているときでも、この可愛い顔を見ると一瞬でささくれが取れてしまうから不思議だ。