先生と、時々涙雲

新学期





夏休みも終わり、久しぶりに教壇に立つ先生に見惚れているホームルーム。




「文化祭の実行委員決めるぞー」




先生の説明に誰かが手をあげてくれるのを待つ雰囲気が教室に流れる。





「はい!俺やりまーす!」





「はいじゃあ男子は瀬戸なー、女子はどうする」





勢いよく手を挙げたのは瀬戸くん。





「先生!藤花がやるって言ってまーす!」



「えぇええええええ!?ちょっと!?」




クラス全員の視線が私に集まる。




「……おぉ、藤花いいのか?」





少し心配する先生の顔と





『やろーぜ!』と隣で小声で言っている瀬戸くんを、交互に見る。









「や、やります…」








ほぼ強引に瀬戸くんに誘われた私は




この教室の雰囲気に飲み込まれて、断ることができなかった。






「じゃあ2人に決まりだな。
何かあれば俺も手伝うから、いつでも言えよー」





そう言った先生が一瞬だけ私の方に目線を送った。





「藤花、がんばろーな!」




「う、うん…」




普段前に出たりするのが苦手な私は、少しだけ心配な気持ちになった。





「あかり、大丈夫?
なんかあったら私、手伝うから!」



「しかもよりによってなんで瀬戸くんなんだろ〜」




「ん、なにかあったの?」





私は花火大会の時の出来事を唯に打ち明けた。



「えぇ!あかり、モテ期じゃん!!」




「私先生のことだけで頭いっぱいで、
なのに実行委員まで……もうどうすればいいの〜」




「でもさ、実行委員やるってなると、必然的にすばると絡めるくない?」




「それは、確かに!」



ハッと唯の顔を見上げると私達はニヤニヤが止まらなかった。



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