リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
「おおっ! なかなかいいね、この制服」

研修の10日目。
この日は現地で実際にロールプレイングで業務を確認することになっていた。

更衣室で新品の制服に着替えながら、女性スタッフたちはテンションが上がる。

黒いスーツは襟や袖口にゴールドのパイピングが施され、ワインレッドのスカーフを思い思いの形で首元に結ぶと、シックで大人っぽい雰囲気だった。

「なんか仕事ができる女って感じ」
「見た目だけはね。夏はオフホワイトのワンピースで、スカーフは水色らしいよ」
「そうなんだ。それも楽しみ!」

ワイワイと賑やかに話をしながら、髪をアップでまとめる。

入居者がまだ誰もいないガランとしたロビーに集まると、同じように制服に着替えた篠原が皆にネームプレートを配り始めた。

「次、戸倉(とくら)さん」

優香は「はい」と返事をして受け取ると、【Y.Tokura】と書かれたゴールドのプレートを胸に着ける。

「漢字じゃないんだね」

思わず夏希に呟くと、聞こえたらしい篠原が頷いた。

「このマンションには外国人の方も多い。今回みんなは、英語がある程度話せることを考慮して選ばれた。あとは口が堅いこと、きちんと入居者の方々と距離感を保てること、ここも大きなポイントだ。部長もみんなには大いに期待しているとおっしゃっていた。ここにいる全員で力を合わせて、雰囲気のよいマンションにしていきたい。ハード面はご覧の通り超一流、あとは我々次第だ。住人の方々が心から安らげるような住まいにしていこう」

優香たちは気持ちを1つに「はい!」と返事をした。
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