リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
募る優香への想い
「壮志さん、早く早く!」

シーワールドに着いて車を停めると、優香は両手で壮志の右手を引き、子どものように目を輝かせる。

「優香、後ろ向きに歩いたら転ぶぞ?」
「大丈夫! ね、だからほら、早く」

壮志はそんな優香に目を細めた。

(可愛いな。優香は気づいているのだろうか。今、自分がどんなに俺の目に魅力的に映り、どれほど俺の心を掴んで離さないのかを)

仕事ではきれいな立ち居振る舞いで、いつも落ち着いた印象の優香に、こんなにも無邪気な一面があったなんて。

弾けるような笑顔を、真っ直ぐに自分に向けてくれるなんて。

(恋人でなくてもいい、なんて言っておいて、そんなこと到底無理に決まっているのに。優香を絶対に他の男には渡さない。優香のこの笑顔は、何があっても俺がこの手で守っていく)

壮志は優香と手を繋ぐと、気持ちを込めるように指を絡めてギュッと握った。

「優香、どこから見たい?」
「もう全部、ぜーんぶ!」
「ははっ、わかったよ」

チケットを買って中に入ると、生きものたちが暮らす自然環境をそのまま再現した生態展示をじっくりと見て回る。

水の一生をテーマに、川の源流から海へと至るまでを再現していたり、熱帯のサンゴ環礁や、太平洋、北極や南極圏の海、ウミガメを観察できる浜もあった。

「すごいな、色々勉強になる」
「本当。近所だったら年間パスポート買って通い詰めちゃうのに」
「またいつでも来よう」
「うん!」

イベントの情報を見ると、優香はさらにはしゃいだ声を上げる。

「壮志さん、ウミガメにごはんあげられるんですって。あと、イルカにタッチしたり、にっこりするアシカと写真撮ったり。スタジアムのショーも絶対観なきゃ!」
「はいはい、全部行こうな、優香ちゃん」
「やった!」

からかったつもりが素直に喜ばれ、その笑顔に壮志は逆にドキッとされられた。

「シャチってすごーい、かっこいい! 壮志さんみたいね」

豪快な水しぶきを上げてジャンプするシャチに目を丸くし、ベルーガの真っ白なおでこを触って「わあ、ぷにぷにしてる!」ととろけるような表情を浮かべ、笑うアシカと写真を撮る時は真似をしてにっこりする。

そんな優香から、壮志はひと時も目が離せなかった。
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