リーガル・ラブ〜イケメン弁護士はお堅い彼女のハートを盗みたい〜
規則ですから
翌日、優香はメインロビーのカウンターで夏希や篠原とミーティングをしていた。
ゴールデンウィーク中は、これまでの賑やかさが嘘のようにマンション全体が静まり返っている。
「業務はどうだ? 他のコンシェルジュたちも少しは落ち着いたか?」
篠原に訊かれて優香は頷いた。
「そうですね。当初は入居者様からの質問が殺到して業務に追われましたけれど、新生活に皆様が慣れるにつれて落ち着いてきました。昨日サウスタワーに最後の方が入居されたので、その方へのサポートをしっかりしていこうと思っているところです」
夏希も「あとは、連休が終わって日常生活が戻ってきた時のための準備ですかね。ハウスキーピングやネットスーパーのオーダーが殺到しそうです」とつけ加える。
「ああ、そうだな。それにしても滑り出しは大きなクレームやトラブルもなく終えられて、ホッとした。夏希と優香がいてくれて本当によかったよ。今だから言うけど、二人が頼みの綱だったんだ」
珍しく篠原に下の名前で呼ばれて、優香は夏希と顔を見合わせた。
業務後に飲みに行ったりするとファーストネームで呼ばれることはあるが、仕事中は名字でしか呼ばれたことはない。
篠原は肩の荷が下りてよほど安心したのか、ポロリとこぼしてしまったようだった。
(それだけ気を張ってたんだろうな、篠原さん)
そう思っていると、カウンターに置いてあるパソコンのモニターにチャット通知が来た。
(あ、古賀様だ)
メッセージを開くと【クリーニングバッグについてお尋ねしたく、お手すきの時にでもご連絡いただけますと幸いです】とある。
あれ?と優香は首をひねった。
「どうかしたか?」
篠原に訊かれて顔を上げる。
「昨日入居された古賀壮志様からです。クリーニングバッグについて質問があるとのことで」
そう言うと端末を操作して壮志の登録情報を開いた。
「クリーニングスタッフによるファーストコンタクトがまだのようですね」
画面には、【コンシェルジュによるオリエンテーション】【アプリインストール】【ネットスーパーのクーラーボックスお渡し】などの項目が並んでおり、それを済ませた担当スタッフがチェックボックスにレ点を入れることになっていた。
壮志の情報は【クリーニングバッグのお渡し】の項目だけチェックがついていない。
「今クリーニングスタッフも手薄だからな。空き時間がないのかもしれない」
「でしたら今から私が届けに行きますね。古賀様へもお詫びして」
「ああ、頼むな」
「はい」
優香はチャットに【古賀様。クリーニングバッグについて、対応が遅れており申し訳ありません。これからお部屋にお伺いしてもよろしいでしょうか? コンシェルジュ 戸倉】と返信する。
【構いません。お待ちしています】という返事を確認してから、カウンターを出た。
ゴールデンウィーク中は、これまでの賑やかさが嘘のようにマンション全体が静まり返っている。
「業務はどうだ? 他のコンシェルジュたちも少しは落ち着いたか?」
篠原に訊かれて優香は頷いた。
「そうですね。当初は入居者様からの質問が殺到して業務に追われましたけれど、新生活に皆様が慣れるにつれて落ち着いてきました。昨日サウスタワーに最後の方が入居されたので、その方へのサポートをしっかりしていこうと思っているところです」
夏希も「あとは、連休が終わって日常生活が戻ってきた時のための準備ですかね。ハウスキーピングやネットスーパーのオーダーが殺到しそうです」とつけ加える。
「ああ、そうだな。それにしても滑り出しは大きなクレームやトラブルもなく終えられて、ホッとした。夏希と優香がいてくれて本当によかったよ。今だから言うけど、二人が頼みの綱だったんだ」
珍しく篠原に下の名前で呼ばれて、優香は夏希と顔を見合わせた。
業務後に飲みに行ったりするとファーストネームで呼ばれることはあるが、仕事中は名字でしか呼ばれたことはない。
篠原は肩の荷が下りてよほど安心したのか、ポロリとこぼしてしまったようだった。
(それだけ気を張ってたんだろうな、篠原さん)
そう思っていると、カウンターに置いてあるパソコンのモニターにチャット通知が来た。
(あ、古賀様だ)
メッセージを開くと【クリーニングバッグについてお尋ねしたく、お手すきの時にでもご連絡いただけますと幸いです】とある。
あれ?と優香は首をひねった。
「どうかしたか?」
篠原に訊かれて顔を上げる。
「昨日入居された古賀壮志様からです。クリーニングバッグについて質問があるとのことで」
そう言うと端末を操作して壮志の登録情報を開いた。
「クリーニングスタッフによるファーストコンタクトがまだのようですね」
画面には、【コンシェルジュによるオリエンテーション】【アプリインストール】【ネットスーパーのクーラーボックスお渡し】などの項目が並んでおり、それを済ませた担当スタッフがチェックボックスにレ点を入れることになっていた。
壮志の情報は【クリーニングバッグのお渡し】の項目だけチェックがついていない。
「今クリーニングスタッフも手薄だからな。空き時間がないのかもしれない」
「でしたら今から私が届けに行きますね。古賀様へもお詫びして」
「ああ、頼むな」
「はい」
優香はチャットに【古賀様。クリーニングバッグについて、対応が遅れており申し訳ありません。これからお部屋にお伺いしてもよろしいでしょうか? コンシェルジュ 戸倉】と返信する。
【構いません。お待ちしています】という返事を確認してから、カウンターを出た。