二度目の恋は、彼の幸せを見届けるだけ。
5.話し合い
流伊とは後日、また会うことになって、その日が今日。
もう流伊には恋人がいて、わたしに振り向くことはない。わかっているのに
全力で服を考えて、
全力でスキンケアをして、
全力で髪を整えて、
全力でメイクをする。
可能性のないことに全力になっている自分に嫌気がさす。
でもやりたいと思ってしまう自分もいる。
「優奈っ」
「あ、流伊」
「待った、?」
「あ、ううん、全然」
「そっか」
「うん、」
「じゃあ行こっか」
「うん、」
気持ちがこもってない、っていうか気まずいやり取り。
ほぼ無言でカフェにつく。
「まずドリンク頼む?」
「そうだね」
注文をして彼を見ると目が合う。
「あのさ、優奈」
「ん?」
「何でいるの?」
「…」
「あ、いてほしくなかったとかじゃなくて!俺、轢かれたところ、見て、お葬式も行ったから。不思議で」
「今から言うことは多分信じられないと思うし、信じられなくて普通。それを前提に話すね」
「うん、」
「単刀直入に言うと、神様の力で生まれ変わったの。」
「は?生まれ変わり?」
わたしの身にあったことを全部話した。
「そう、だったんだな」
「うん、信じなくても大丈夫だからね」
「いや、信じる」
「え、?」
「俺は、信じるよ。だって優奈はそんな嘘つくような人じゃないって知ってるから」
何で思わせぶりなことを言うの?恋人がいるのに、まるでまだわたしのことを想ってくれてる、みたいな。
嫌いにならせてよ。
「実はな」
「うん、?」
「俺、まだ優奈のこと好きなんだ」
「え、?」
自分の耳を疑う。恋人がいる流伊は、わたしのことが好き、?
「最低だよな、彼女いるのに」
「じゃあ、何で七星ちゃんと」
「いなくなって、耐えられなかったんだ。優奈のいない生活に。」
流伊も耐えられなかったんだね。わたしだけじゃなかった。
「それで、七星が告白してくれたから心を埋めるために」
「そうだったんだ、」
「…」
「わたしのことは、放っておいても―」
「そんなこと、できない。」
「え、?」
「俺、本当に好きだったんだ。優奈のこと」
すると、
(カランカラン)
七星ちゃんが男の人と一緒にお店に入ってきた。
「七星ちゃん、?」
「え、優奈さん、と、流伊?何でっ」
「え、七星、?そいつ、誰、?」
「え、あ、これは違くてっ」
「七星、別れよう」
「え、?」
「俺も七星のこと本当は好きじゃなかった。だから、ごめん」
「…そっか、」
「うん、ごめん」
七星ちゃんは黙ったまま、男の人とお店をあとにした。


