二度目の恋は、彼の幸せを見届けるだけ。

4.再会

 
 学校からの下校の道。神様の言ったとおり、親友もいたし、友達もいた。思ったよりは楽しかった。

ただやっぱり流伊がいないことに違和感があった。

いつもは斜め前を見ればこっちを見て笑ってきた流伊がいない。

たった一人分、変わっただけなのに。

何をしてても不安になって、涙が出てきそうになって。

自分が思ってた以上に流伊に頼っていたのかもしれない。

下を向いて歩いていると、男女二人の楽しそうな声が聞こえてくる。



「え、」

聞き覚えがあるこの声。

もしかして―




「流伊っ!?」

「え、?」

流伊だった。

「流伊なの、?!」

「お前、もしかして、」

泣きそうな流伊の顔が目に入る。久しぶりに見る流伊の顔。久しぶりに聞く声。全部が愛おしくて仕方がない。

「え、あの、誰ですか?」

流伊の隣に立つ、小動物のようなかわいい女の子がそう言った。

その瞬間、思い出した。

『一.流伊さんには恋人がいる。』

「あぁ、ごめんな、七星、…知り合い、だ」  

知り合い…?そんな関係なの、?言えないこともわかってるし、言っても信じてもらえないことだってわかってる。でも、

「そうなんだ、こんにちはっ!流伊の彼女の七星ですっ」

ショックで声が出ない。会えたことの嬉しさで忘れていた。

今の流伊の隣はわたしじゃない。

「あ、あの、?」

困惑した表情でわたしを見つめる七星ちゃん。

「あ、ごめんねっ、優奈です」

「優奈さんっ!よろしくお願いしますっ」

「よろしくお願いします」

にこにこした七星ちゃん。かわいい。かわいいのに、わたしは心に黒い何かが湧いてくるのを感じた。

神様、あんまりだよ。
 

< 4 / 5 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop