二度目の恋は、彼の幸せを見届けるだけ。

8.葛藤


 目が覚める。土曜日の朝。夢のことを思い出して憂鬱だ。

―あと半年もない―

そんな事実がわたしを苦しめる。

少しでも気分を上げようと窓に向かい、青く、広い空を見る。

もう少しでハロウィンだ。

ハロウィンパーティーがしたい。

急にそんな気分になり、流伊に連絡をする。

《10月31日、空いてる?ハロウィンパーティーしたいな、って》

送るとすぐに着信音がなる。

メール送っただけなのに電話?相変わらずの元気で安心した。

「もしもし、」

『もしもしっ!起きてたんだな、おはよ』

「ふふ、おはよう」

『ハロウィンパーティー俺もしたいっ!仮装してくれるんだろっ!?』

「え!仮装っ!?考えてなかった」

『え〜っ!見れると思ったのに〜』

「けど流伊が楽しみにしててくれたならしようかな、」

『ホントかっ!?約束だからなっ』

「うん、約束」

空に自分の小指を出す。

わたしも、この空みたいにずっと生きれたら。流伊のことを隣で見守れたら。

そんな叶いもしない夢が脳裏をよぎった。

「大好きだよ、」

『はっ!?何だよ急にっっ!』

「ふふ、急に言いたくなっちゃって」

『は〜…びっくりしたからなっ』

「ごめん、ごめん」

『…でも、俺も……大、好き、、だから…』

蚊が鳴くような声で言った。

「ふふ、ありがと」

『聞こえてたのかよっっ!』

「聞こえてるよ〜」

『…じゃあ31日の15時00分、優奈のマンション行くから』

「うんっ!待ってるね」

『じゃあ、またな』

「うん、」



この声を聞けるのもあと少し。





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