海洋生物に愛されて、夜も眠れない!?
のん気にそんなことを考えていた私は、数日後に後悔することになる。



仕事が今日も終わった。デスクでグッと体を伸ばし、息を吐く。

「終わった〜……」

時刻は午後十九時。少し遅くなってしまった。空にはすっかり月が輝いている。スマホを見ると、先に家に帰っている三人からメッセージが届いている。それに返信を打ちつつ、鞄を手に取った。

「御木本さん。どこかで食べて帰らない?」

誘ってくれた同期に「ごめん。今日はちょっと予定があって」と断って会社を出る。今日はあおいくんがご飯担当で、私の好きな鯛飯を作ったってメッセージ来てたんだよね。

会社を出て、駅に向かって歩く。駅までの道は明るくて人通りも多いから、元カレのことを心配しなくていい。ーーーそう思ってた。

突然腕を掴まれ、裏路地に引っ張られる。あまりに突然の出来事で、声を上げることすらできなかった。裏路地の壁に強く押し付けられてしまう。

「痛ッ!何……」
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