有名バンドの歌姫は無の美少女でした
「…」


蓮華が行った後、音楽室は静寂に包まれた。


「…おい」

静寂を破って、いきなり春途がそう言った。


「あいつ、華音を勧誘するぞ!」

「「「…!おう!」」」

全員が、そう言った。



…あ、これは言っておこう。

重要だし…。

「華音って言う事は、言うなよ?
 あと、あいつは白井蓮華だ」


「蓮華ちゃんか~!可愛い名前!流石、無の美少女だ~!」


は?

あいつが、無の美少女…⁈


流石に有名なので、俺たち全員知っていた。


錬真の言葉に、全員が驚く。


いや、無なんて、あいつのキャラじゃ…



あ。



分かってしまった。


蓮華に喋りかける勇気がある奴居なくて、喋ってないのか…!

そんで、面白いことないから笑わないんだろうな。


「は?あいつが?喋ってたぞ?」

勿論驚いていた。


そこは俺が教えるか。


「蓮華は、普通に喋る。むしろ、すっごい喋るぞ?
 きっと、喋る相手居ないから、誤解されてる。

 …あと、無表情でも無いな。結構表情豊か。
 面白い事無いから、笑ってないだけだと思うぞ。」


その説明に、全員ビックリしていた。


「そうだったんだな…」

「なるほど…」



「…今は、勧誘、優先」

あまり喋らない明がそう言った。


「…そうだな」


こうして、俺たち灰華は、“蓮華”勧誘作戦が始まった。


そんなことを、蓮華は知らない――。


















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