まだ青い彼
「正直、良い人ってだいたい残ってない。たまーに掘り出し物みたいなオトコいるけど一気に激戦だよ」
「まぁまぁ、まだ婚活じゃなくて恋愛スタートの普通の出会いもあるかもしれないじゃん。それならすぐに結婚しても新婚生活楽しいだろうね」
「理想と現実の格差に落ち込むからやめてぇ」

 そこから、昌代の恋人の話を聞いて、話題は再び私に移った。

「ね、期間限定っていっても付き合うってどんな感じ? 」
 昌代が興味津々で聞いてくる。

 私は、今の状態を話して聞かせた。広睦くんの大学の女の子たちに色々言われたことや、それに広睦くんが怒ったことなど。それから……――
「以前はお泊りーって強引な所があって、結局未遂に終わったんだけど……。でもこの前は私が『家来る? 』って言ったら向こうは流したんだよ。でも諦めてないとも言われたし、こういうのどういうことなんだろうね」

 それまでうんうん聞いてた二人だったが、私がそう尋ねるとしかめっ面をした。
「知らないわよ」仁香が呆れるように言い放った。
「そうそう、本人に聞け」昌代もぶっきらぼうに言う。

「ええ、わからないから聞いてるのに。本人聞くのは気まずいし」
「だからってねえ、会ったことのない青二才の感情をあんたから一方的に聞いた先入観と主観と都合のいい解釈が入った情報をこんな感じかなぁって予測してアドバイスしないといけないのよっ!」

 途中から昌代はこらえきれないとばかりに笑いながらそう言った。仁香も呆れたように笑っていた。

「どういうことよ、わかんない」
 私はちょっと拗ねて口を尖らせた。

「春美、あんたも悪い様には思ってないってこと」
 仁香がくすくす笑う。昌代は、ふーっと息を吐いて
「少なくとも、恋心という関してはその子の方がずっと純粋だよ。何も悪くない」

 そう言いきった。
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