まだ青い彼
エピローグ2
広睦くんが泊まった翌朝、朝寝坊して鏡を見ると自分の顔の酷さに愕然とする。こんなひどい顔、広睦くんには見せられない。慌てて何とかしようと必死な私の横で、ん――……なんて呑気に伸びをして起きてきた広睦くんがにやにやとこちらを見つめる。
「若いっていいよね。朝起きただけでお肌ピカピカで」
「何も言ってないじゃん。かわいいなーって見てたのに」
「30過ぎた女のコンディションの悪い顔が? 」
思わず声が低くなる。
「春ちゃんさぁ、年齢のことばかり言って、自分が老いることにしか着目してないけど、俺も年は取るし、そうだな。禿げるかもしれないし太るかもしれないし、白髪になるのは早そうだし。膝も古傷あるし。老ける速度は人それぞれだよ。俺が老いることも受け止めてくれんのー? 背があるから介護は大変だろうなって思うし。棺桶も割高なやつだぞ」
「その頃私はもう灰になってるでしょ。え、棺桶のサイズで値段ちがうの? 特注とかあるの? 」
「うん、俺のおじいちゃんがこの前調べて、ごめんて言ってた」
「あははははは! 気にしなくていいのに」
「あ。おじいちゃん、剥げてはないか。白髪だけど。俺、禿げはしないかも」
「ふふふ、そっか」
「可愛いなって見てたんだよ、俺の彼女。朝、無防備でかわいいの」
「か。だからこんな、若くもないのに、かわいわけっ、」
かああ、と広睦くんのリップサービスに顔が熱くなる。
「照れる時に自虐に逃げるのやめなよ。春ちゃん余裕崩された時弱いよねー」
そう言ってベッドから出てきて私の側に座る。
「いや、やっぱり全然違うと思っ、」
いたたまれなくなるけど、広睦くんは愛おしそうに目を細めた。
何度も、良くないって、やめなきゃって考えて考えて未だにこれでいいのかなって思う。その度に目の前の広睦くんを見てホッとする。いいか、私たちがこれでいいんだって決めたから。
「何考えてるの? 」
「んー、広睦くんと離れなきゃって必死だったの、無駄な努力だったなって」
「無駄なことってやってみたから無駄って気づいたわけで。ね? 」
窘められてしまって苦笑いする。
「若いっていいよね。朝起きただけでお肌ピカピカで」
「何も言ってないじゃん。かわいいなーって見てたのに」
「30過ぎた女のコンディションの悪い顔が? 」
思わず声が低くなる。
「春ちゃんさぁ、年齢のことばかり言って、自分が老いることにしか着目してないけど、俺も年は取るし、そうだな。禿げるかもしれないし太るかもしれないし、白髪になるのは早そうだし。膝も古傷あるし。老ける速度は人それぞれだよ。俺が老いることも受け止めてくれんのー? 背があるから介護は大変だろうなって思うし。棺桶も割高なやつだぞ」
「その頃私はもう灰になってるでしょ。え、棺桶のサイズで値段ちがうの? 特注とかあるの? 」
「うん、俺のおじいちゃんがこの前調べて、ごめんて言ってた」
「あははははは! 気にしなくていいのに」
「あ。おじいちゃん、剥げてはないか。白髪だけど。俺、禿げはしないかも」
「ふふふ、そっか」
「可愛いなって見てたんだよ、俺の彼女。朝、無防備でかわいいの」
「か。だからこんな、若くもないのに、かわいわけっ、」
かああ、と広睦くんのリップサービスに顔が熱くなる。
「照れる時に自虐に逃げるのやめなよ。春ちゃん余裕崩された時弱いよねー」
そう言ってベッドから出てきて私の側に座る。
「いや、やっぱり全然違うと思っ、」
いたたまれなくなるけど、広睦くんは愛おしそうに目を細めた。
何度も、良くないって、やめなきゃって考えて考えて未だにこれでいいのかなって思う。その度に目の前の広睦くんを見てホッとする。いいか、私たちがこれでいいんだって決めたから。
「何考えてるの? 」
「んー、広睦くんと離れなきゃって必死だったの、無駄な努力だったなって」
「無駄なことってやってみたから無駄って気づいたわけで。ね? 」
窘められてしまって苦笑いする。