まだ青い彼
「沼ね」
「沼だね」
学生時代からの友人、昌代が昌代が言うと、仁香も同じ言葉を重ねた。
この日、すぐに連絡のついた二人と週末に集まっていた。
――沼、とは。
「沼? 」
「どっぷりはまって抜け出せなくなるのよね。ヤバイよ、それ。春美みたいなタイプが案外ハマりやすいんだよね」
仁香が私を観察するように目を細めた。
「あー、でもいいんじゃん。そりゃさ、目の前にアイドルみたいな綺麗な男の子現れたら課金しちゃうよね」
昌代はまだ好意的な顔で笑った。
「いやいや、何、沼って。私、別にあの子の事なんか……」
前のめりで否定すると、ピッと昌代が手のひらで私を制止した。
「あのねぇ、春美。久しぶりに会おうなんて声かけといて近況報告開口一番その子の話してるのよ? 聞いて欲しかったんでしょう。しかも、可愛くて仕方がないって表情してたわよ」
「そう。明らかに沼ってる」
「え……私、そんなこと無いって。だって、どうしていいかわからなくて」
自分の表情が信じられなくて、手で頬に触れる。可愛くて仕方ない?私が?
「まだ諦めてくれないのが嬉しいんでしょう」
そう言う仁香の顔は冷ややかだった。
「……そ……んな」
「まぁまぁ、仁香。ちょっとうらやましいじゃない? 若い子にモテるなんて」
「でも、大学生だよ、昌代」
「うーん。11歳差かぁ。若いね」
昌代はカフェの背もたれに身を預け、苦笑いをした。
昌代は彼氏持ちの独身。結婚はしてもしなくてもいい、といった感じだ。仁香は独身で今は婚活中。希美は4歳の息子ともうすぐ2歳になる娘がいる。そして、今お腹に3人目がいてつわり真っ最中でメッセージアプリで参戦していた。といっても、ほぼ画面から消え、向こうの音声はうるさいからとオフにされていた。
「沼だね」
学生時代からの友人、昌代が昌代が言うと、仁香も同じ言葉を重ねた。
この日、すぐに連絡のついた二人と週末に集まっていた。
――沼、とは。
「沼? 」
「どっぷりはまって抜け出せなくなるのよね。ヤバイよ、それ。春美みたいなタイプが案外ハマりやすいんだよね」
仁香が私を観察するように目を細めた。
「あー、でもいいんじゃん。そりゃさ、目の前にアイドルみたいな綺麗な男の子現れたら課金しちゃうよね」
昌代はまだ好意的な顔で笑った。
「いやいや、何、沼って。私、別にあの子の事なんか……」
前のめりで否定すると、ピッと昌代が手のひらで私を制止した。
「あのねぇ、春美。久しぶりに会おうなんて声かけといて近況報告開口一番その子の話してるのよ? 聞いて欲しかったんでしょう。しかも、可愛くて仕方がないって表情してたわよ」
「そう。明らかに沼ってる」
「え……私、そんなこと無いって。だって、どうしていいかわからなくて」
自分の表情が信じられなくて、手で頬に触れる。可愛くて仕方ない?私が?
「まだ諦めてくれないのが嬉しいんでしょう」
そう言う仁香の顔は冷ややかだった。
「……そ……んな」
「まぁまぁ、仁香。ちょっとうらやましいじゃない? 若い子にモテるなんて」
「でも、大学生だよ、昌代」
「うーん。11歳差かぁ。若いね」
昌代はカフェの背もたれに身を預け、苦笑いをした。
昌代は彼氏持ちの独身。結婚はしてもしなくてもいい、といった感じだ。仁香は独身で今は婚活中。希美は4歳の息子ともうすぐ2歳になる娘がいる。そして、今お腹に3人目がいてつわり真っ最中でメッセージアプリで参戦していた。といっても、ほぼ画面から消え、向こうの音声はうるさいからとオフにされていた。