まだ青い彼
 希美は少し話すとまた画面の向こうに戻ってしまい、結局そのままビデオ通話は切れてしまった。
 大変そうなのに幸せそうに見えて、羨ましい。

「いいなぁ、希美。将来に不安とかないんだろうなー」

 仁香も私と同じことを思ってた。

「ね、羨ましい」
「そうだね。私も婚活あんまりうまく言ってなくて、ほんと相手探しって難しいよ。生涯未婚率は年々増えて、2030年には男性の3人に1人、女性の4人に1人が生涯未婚者になるって予測が出てるんだって。なんかさ、もう不安でいっぱい。もう少し若かったら、春美のことも羨ましいって思えたかもしれないけど、この状況でさ呑気な事言ってるから、現実見て欲しくてきつい言い方になっちゃった」
「まぁさ、なるようにしかならないし、好きになれる人も貴重だし。春美の人生、春美が決めることだから私は反対はしないよ。変な方向に暴走し始めたら止めるけど」
「ん。ありがとう、ちょっと目が覚めたっていうか。これが現実だよなって、私の年のリアル」
「うん。そうだね、囚われる必要は無いけど。でもさ、婚活の結果も大事だけど、やっぱ結婚って好きな人と、恋愛の延長にあるのがベストだと思うよ。本当に無理なら春美だってバッサリ距離取ってるはずなんだから。結局、気持ちがブレーキかけちゃってんの」
「甘いよ、甘い。婚活にはもっと本気で挑まなきゃ。時間は待ってくれない。年取るごとに難しくなるんだから。やるだけやって頑張って結果が出ないのはしょうがないけど、後悔したくないでしょ」
「仁香はもう婚活長いから荒んでるのよ」
「ほんと、心折れるよ、婚活」
「なるほど、早い方が良いのは私もわかる」
「年下いいじゃんね。色々これからだし、体力あるし」

 昌代は肯定的に私のことを口にした。
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