my memory love 〜あの時の約束〜



はぁ。ちょっと気まずいんだけどぉおお



「あの、さ…?」




「ごめん、つい」



申し訳なさそうな顔をしている仁。





「おい、お前さ。」






少し寂しそうな顔をする仁の顔を見つめていると、横からハチが話しかけてきた。




「なんであんなこと言った?」




「ごめん。悪気はなかった」




「泉のこと利用してんならやめろ」





青暗い神秘的な雰囲気の水族館の中


私たち4人は静まり返る。




「一旦さ、落ち着こ?ほら、八谷ちょっとこっち」




なっちゃんに無理やり連れて行かれるハチは、ものすごい勢いで仁のことを睨んでいた。





「仁ちょっとあそこ座らない?」


「うん」


私たちは大きな水槽の目の前のベンチに腰掛ける。



「なんか、どうしたの?何があったかわからないけど……」




「ごめんね、泉ちゃん」



珍しくこっちをむいて真剣な眼差しで私にあやまる仁。




「いや、そんなわたしは全然大丈…」




「あいつさ」




私が話す途中に、割って入って話始めた。




「美沙は俺の親友と付き合った」




「親友…?」




話の内容の意味がわからず頭には、はてなマークでいっぱいだった。





「俺、幼稚園の時に引っ越したじゃん」


「うん」



「そっから全然友達もできなくて、ずっと1人だった。でも初めて中学の時にできた友達がいて」



私は真剣に仁の話に耳を傾けた。




「ちょうど中2のとき、美沙とも付き合いはじめた。あの頃は中学生なりに本気だった。」




「…うん」



「でも、俺の親友が黙って美沙に告白してて、そしたら突然美沙に別れて欲しいとか言われて。2人はそのまま付き合い始めた」



「……」



「そっから親友ともギクシャクして、美沙とも離れて、俺はまた1人になった」




「だから友達も彼女も、もう誰も信じられない
だったらそんなの作らなきゃいいやって」






「……私たちは?」



「え?」



「私たちが、友達なのもいや?」




寂しそうだった仁の表情は驚きを隠せていない。



「それは」



「いいじゃん!徐々に仲良くなっていこうよ!」




「………」


黙り込む仁。


…私たちと友達になるのも嫌だったかな。


てか、幼稚園の時会ってるんだけどね。



「ね?」




私は微笑みかけると、仁はコクリと頷いてくれた。




「泉ちゃん、さっきはごめん」




「もーいいよ、気にしてないし!ほら、なっちゃんたちのとこ戻ろ!」



とりあえずよかった。


私は仁の背中を押しながら、水族館の階段を歩いた。






「あー楽しかった!イルカ可愛かった〜」


「なんか鈍臭いイルカいたよな?あれ泉にそっくり……っていてぇな!!」



横にいるハチに飛び蹴りをくらわせる。



「あーなんか気持ち悪いマンボウいたけど、ハチにそっくりだったなー」



「はぁ?!どこがだよ、1ミリも似てねーじゃねぇかよ!!!」




「チョロチョロ動くとかとか?……ぶっ」



「おまえ笑ってんじゃねーぞ!?」





「っははは」


……!?



仁の思わぬ笑い声に私たち3人は顔を見合わせる



「ごめん。2人とも漫才みたいだったから」





「仁が笑った!!」



「西原くんどうしたの!?」




わたしとなっちゃんが騒いでいる隣で


ハチだけがうかない顔をしていたけど。






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