チャラ男も笑えば雑巾に当たる

「はい、かんぱーい」

「「「かんぱーい」」」

「え……」


さとみさんのノリについていくのに必死なのは私だけのようだ。
この流れじゃ勉強会ではなく宴会だよ。

コツン、カチン、とガラスのコップたちが当たる音。

大人の飲み会ってこんな感じなのかな、なんて思いながらコップに口づける。

ふとさとみさんの手元を見ると『警察実務 SA対策』と表紙に大きく書かれた本が。


「警察官……?」


ポロッとこぼれた声は無意識。

さとみさんはゴクッと白いドリンクを飲み干してにっこり笑う。


「そ。上がうっさいの、早く試験受けろって」

「姉さん上司から好かれてるんだよ、才能あるからあ」

「あっはー!飲みの才能は誰にも負けんわ」

「何言ってんの酔ったらただの笑い上戸じゃん」

「うっさいゆーりちゃん!お子ちゃまにはまだわかんないわよ酒の愉しみ方なんて」
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