チャラ男も笑えば雑巾に当たる

しんと静まり返る部屋。

犬井駆の声に混じっていた環境音の中で、yes,のサビが聴こえた。

家で爆音で流してるあたり本当に好きなんだ。


ていうか、まさか初めての男子との通話が犬井駆になるとは。

蜂技くんじゃなくて残念だけど好きなバンドについて語れる人がいるのはちょっと嬉しい。いやかなり嬉しい。

この嬉しい気分にあやかって蜂技くんにもあいさつメッセージを送ろう。

文字を打って送信ボタンを押したら今度こそポイッとベッドにスマホを放り投げ、リビングへと向かうために部屋を出た。



夕飯を食べてお風呂に入って宿題を進めて疲れてきたところでベッドに寝そべる。

時刻は午後8時55分。

蜂技くんからの返信はまだ来てない。
そもそも既読もついていない。

日曜日の話が進んでいるグループチャットにもいないから、もしかしたら今日は忙しいのかもしれない。

まったりSNSをみていたら犬井駆からメッセージが来てこれから電話するね、と。

返事の代わりにスタンプを送ったら着信音が鳴った。

< 81 / 192 >

この作品をシェア

pagetop