魔法がなくても



──女帝、ね。

気付いた時にはすでにそのあだ名が広まっていて、悪い意味でつけられたのではないと分かって、私自身やめさせることはしなかった。

だから今はより私を女帝呼びする子たちが増えている気がする。


「今日は……って毎日だけど、使い魔召喚?させられるけど、相変わらず無反応で。星羅の使い魔は、いつもどこにいるの?学園では使い魔がうろうろしてるけど」


私のはみたことない、と宙くんは言った。

その言葉に思わず足を止めた私に、宙くんも足を止めてくれる。


「星羅?」


宙くんは私に使い魔がいないことを知らない。
話していないから当然だ。

それでも、使い魔の話題をふられると心が少し重くなる……。

けれど、宙くんとはそれなりに長い付き合いになりそうだから伝えておいてもいいかもしれない。


「私に使い魔は……いないの」

「……そう、なの?」

「使い魔についてはあの学園において、私だけ……いないの」

「なんで……星羅はすごいって乃蒼も言ってたのに」

「原因は私にも分からない。私の何かが足りないとしか……」
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