魔法がなくても
❥過去
『……そういうことにゃ』──理事長が遊び半分でしかけたトラップで、思わぬことが分かってしまった。
一緒にいる分にはそんなこと、全くといって分からないのに。
人間には反応しない……それなのに、私たちが閉じ込められてしまったことで、宙くんが人間ではないと、あまりにも信じがたいことに私はずっと頭を悩ませていた。
もしかしたら理事長のミス?と思ったりもしたけれど、そんなはずはない。
見た目は置いといて、理事長はどんなに小さな違いでも見抜けるすごい……猫。
トラップに間違いはない。
なのに、私は信じられなくて。
「──ラ。セラ!」
「っごめん、なに?」
ハッとして顔を上げると、四が私の顔をよせる。
「お前、今の話聞いてたか?」
「えっと……」
宙くんのため、同じように庭に集まっていた私たち。
だけど、私が考え事をしている間に何かがあったらしい。