ありがとう。大嫌い。
Prologue
出会いなんて、最悪だった。

静まり返った夜の街。
誰もいない歩道。


私を止める人なんて何処にもいない。


宛てもなく彷徨って、ふらりと近づいた歩道橋。


頭上から聞こえてきたのは、

あまりにも乱暴で、

あまりにも繊細な音色だった。


「下手だね」


歩道橋の端に座り込んでギターを掻き鳴らす人影の前に屈んで、
私は無意識の内にそんなことを言っていた。


止まる音色。
擦れる衣服。
ゆっくりと上げられる顔。


深く被ったフードの隙間から覗いたのは、
歳の割に幼い顔をした少年だった。
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