ありがとう。大嫌い。
バチッと目が合って、私達の間に沈黙が流れる。

優しく吹いた風が、少年の足元に広がる楽譜を揺らした。


そして、



「じゃあ聞かなかったら?」



って、その少年はドスの効いた声で吐き捨てた。


やっぱり、私達の出会いは最悪だった。

きっと、私達は互いに互いを嫌っていたと思う。


でも、私は、貴方のギターは下手だと思っても、

貴方の作る歌は立派だったと、素敵だったと思う。


少なくとも、私がまた前を向けたのは、貴方の歌のおかげだから。
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