未完成のワンフレーズ
クリスマスってのは、病院の中でも特別な日らしい。
「⋯⋯ふっ、ふふ、あはははは!」
あの李仁が、あの生意気な李仁が
サンタさんのコスプレしてるって⋯⋯!
「っ、笑うなっ!」
「いやっ、無理! 面白すぎるっ! あははは!」
「お前も大概だぞ。トナカイとか⋯⋯付け鼻似合ってっけど」
小児科病棟に集まったちびっ子と私達。
それに、四宮せんせー、タケちゃん、みっちゃん。それ以外のお医者さんや看護師さん達があの場所に集まっていた。
「この飾り付け皆で作ったの?」
「そーだよ! 僕が一番多く輪っか作ったもん!」
流石、美人で優しいみっちゃん。一応は李仁付きの看護婦だけど、ちびっ子達にもう懐かれてる。
「二人とも、今日は無理を聞いてもらってありがとうねぇ」
なんとも穏やかな口調で私達に話しかけて来たのは、小児科病棟の看護師長のおばちゃんだった。
きっとこの人が、李仁に演奏会のチラシを渡したのだろう。
「いえいえ! むしろ私達もクリスマス会に参加させてもらえて嬉しいです!」
「今日は特別な日だから、二人も楽しんでいってねぇ」
特別な日って改めて聞くと、不思議な気分だなぁ。
クリスマスが来たってことは、一年がもうすぐ終わるってことでしょ。
月日が経つって、ほんとあっという間。
「おーおー、やってるやってる」
「あっ、タケちゃん! 四宮せんせー!」
「やあ、二人とも。衣装に似合ってるよ」
「げっ⋯⋯なんで、お兄がここに⋯⋯」
いいなぁ、クリスマスって。
普段あちこち走り回って忙しそうな四宮せんせー達が、一緒にクリスマスを過ごそうとしてる。
こんなことって滅多に無いよ。
今日はすごい日なんだね!