【続編】ふたりの恋のそだてかた。

「それ、お皿拭くやつ……」

「まだ使ってないんだからいいだろ」

「いや、どっちかっていうとお皿に悪い」

「新しいの出すし。これも洗濯すればいいだけ」

「うーん……」

顔の凹凸に沿ってタオルを押し当てられて、目をしぱしぱさせながらそれを受け入れる。

そろそろ拭き終わるというところで、首元を濡らす水滴と水跡を残す服に爽真の視線が落ちて――
少し悩んだように目を細めて、パッとタオルを離した。


「お世話かけました」
「いや……」


もう染み込んでしまっているのに濡れた服を払いながら、ぺこんと小さくお辞儀する。


(あーどうしよう。変に動揺したせいで余計に言いづらくなった)


「……」
「……」

なぜか爽真までしゃべらなくなったから、また悶々と悩み出す。

結局綺麗に片付いたのはお皿だけで、また後の時間に持ち越してしまった。
< 61 / 166 >

この作品をシェア

pagetop